8・4は終わらない
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※下の記事が本記事なのですが、Simple & Smart様で
世界遺産級の名作に出会ってしまったので先にそちらを
ご紹介! これを紹介しなかったらBlogをやっている意味がない!
「しげる栄光の軌跡」
♪音が出ますので注意!でも最大ボリュームで見てほしい!
ファイルがダウンロードされる人はそのファイルをブラウザへ
ドラッグ&ドロップしてみてください
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先日来、取り上げているiTunes Music Storeの日本版開始ですが、その舞台裏が少しずつ記事になってきているようです。
音楽配信について、ずっと追いかけてこられてきたサイト「音楽配信メモ」の津田大介さんがCNET JAPANに記事を書かれています。
先日、Apple社CEO スティーブ・ジョブズ自身によって開始が発表されたiTMS JAPAN。その発表に立ち会った、各種報道関係者や音楽関係者と思われる方々の反応を見る限り、そういった方々ですら今回の発表内容は意外だったのではと感じていました。
津田さんによると
DRMを「世界共通」で通したことには正直なところ驚いた。というのも、数カ月前に何人かの音楽業界関係者から「全世界とまったく同じDRMでは日本のレコード会社は応じない」「Apple側もDRMを全世界共通にすることにこだわっていない」といったニュアンスの情報を聞いていたからだ。
実際、川内博史衆議院議員の正々堂々blogの7/14付エントリーにも、元レコード協会会長の依田氏からこんな話を聞いている下りがあります。
さらに、アップルが日本で音楽配信に乗り出したがっている件に関しては、現在のアップルが言っている条件では、とても8月までには話がまとまらないのではないか、との見通しを示されました。
ここで言う"8月までにまとまらない話"というのが、DRM(著作権保護技術)を指しているのかと思っていたのですが、依田氏が思っているほどレコード会社はここに難色を示していたわけではないのかもしれませんね…。CCCD(コピー・コントロールド・チョコザイナ・ディスク←CDではないので(笑))で総スカンを喰って導入廃止に追い込まれたレコード会社とすれば、緩い保護技術であるAppleの方法でも構わないと思えたのではないのでしょうか。先行したアメリカでも特に問題視されていませんしね。
#この辺で実は著作権団体と溝ができてきているかもしれません
むしろ、レコード会社が譲れなかったのは価格だったらしく、2005/08/09付の日経新聞(紙面)のコラム「音楽配信元年~アップル上陸~(上)」によると、ソニー・ミュージック・エンターテイメント(SME)の不参加理由は「価格決定権は譲れない(秦幸雄コーポレートエグゼクティブ)」としています。
一方、iTMSに参加しているコロムビアミュージックエンターテイメントの広瀬社長は「iTMSのビジネス規模を考えると価格にこだわる必要はない」と判断をしたようですし、これらトップの判断が明暗を分けることになりそうです。
ところで…
前述のSME 秦幸雄コーポレートエグゼクティブですが、日本の音楽配信をずっと待ってきた方々にとってはとぉっても聞き覚えのある名前ですよねぇ~(毒笑)。
元記事(http://www.fmp.or.jp/express/attitude/a_03062.html)は今は消えてしまいましたが、世の中には
ということで、2003年の6月ごろ、iTMSがアメリカで始まったばかりの頃のインタビューを。
アドレスはこちら
秦「スタート時に好調だったと伝えられているのは、もともとアップル社に対するロイヤリティが高かったユーザーが、開始と同時に飛びついたという感じですよね。インターネットで音楽を手に入れるという形は、今までファイル交換などでほとんどが無料で行われていましたが、お金を払ってくれるようになったという点では注目しています。ただ、数字的には最初をピークにどんどん落ちてきていますし、アルバムのダウンロードで考えるとそれほど多い人数ではないんですよ。レーベルゲートと同じくらいじゃないでしょうか。
(中略)
上出「これまでの配信モデルでは、セキュリティがガチガチすぎて使いづらいという声がありました」
秦「iTunesはガチガチどころか全然ですよ(笑)。CDに焼いた時点で、セキュリティはないと思ってください。ソニー・ミュージックインターナショナルでも、あれはあくまでテスト段階という見解であって、どのメジャーも今後もあのまま楽曲を提供するとは表明していません」
上出「1曲あたり99セントという値段は、アメリカのユーザーにとって安いのでしょうか」
秦「もともとはタダで手に入れていたものですからね。ユーザーにとっては、音楽を楽しむ対価として、それほど安いという感覚はないと思います」
強調部分は私の手によるものですが、
iTMSに何か言える
権利はない
とツッコミたい今日この頃。
8・4はまだ終わらない。
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Comments
SMEの秦という人、どこかで聞いたと思えば、
消費者を泥棒呼ばわりした人でしたね。
SME所属のアーティストはどんどん移籍して欲しいです。
こういう傲慢な経営者を懲らしめて欲しい。
Posted by: あらびー | 2005.08.10 09:28 AM
>あらびー様
この名前は忘れませんよね(苦笑)。
SMEには音楽配信に積極的なアーティストも多いですから、どんどん発言してほしいです。
Posted by: Solid Inspiration | 2005.08.10 07:58 PM
SMEはグループ会社もそうですが、ある種の傲慢さが見えますよね。これからの時代で生き残る為には何が必要かを見極める事が重要だと思いますが、某親会社のブランドイメージが某外国企業に抜かれた事も、こんな頭の堅い船頭が多い事と無関係ではないのかもしれませんね。
iTMSが始まり、参加しているメーカーと参加していないメーカーの明暗がはっきりと分かるのはもう少し先になってしまうかもしれませんが、来年3月の年度決算報告が出た頃には、参加メーカーの決定が正しかった事を証明されることを願っています。
その為の協力も、微力ながらしていきますよ私は^^
Posted by: ★TAK | 2005.08.10 11:45 PM
SMEは日本国内で最大手のレコード会社であり、世界的に有名な「ソニー」グループの企業なので、さまざまな権利問題やグループ内の関連企業への影響などによる、束縛や呪縛などもあるでしょう。
しかし、SMEの秦CEの予測は全く当てにならないことは確実ですね。
SMEの決断が、どのような結果になるかは、注目したいですね。
Posted by: Avenueasahi | 2005.08.11 12:05 AM
>★TAK様
どうしても"ハード"優先のスタンスが抜け切れない印象がありますよね、某グループは…。
頭の中身も含めて"ハード"から"ソフト"へ指向をシフトしてもらいたいものです(笑)
#山田君、座布団!
>Avenueasahi様
コメントありがとうございます。
昨日の日経新聞の音楽配信についての特集コラムで、今回のiTMSによってレコード会社とアーティストの力関係が変わるという指摘がありました。
#iTMSを待っていた人には既出の話ですが
音楽業界全体の再構築、そこからの活性化を期待してやみません。消費者の行動がそれを決めると信じています。
…ということで、またiTMSを覗きに行ってきます(笑)。
Posted by: Solid Inspiration | 2005.08.11 05:37 PM