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2005.07.16

iTunes Music Store Japanの胎動

 やはり、これについて書かずにはいられない!

 ウラ漢汁様の「エイベックス、アップルに楽曲提供へ。」にリスペクト・トラックバック!
#その深い洞察にはいつも頭が下がります

 新聞紙面やインターネットでも大きく取り上げられました。これまで何度となく、「日本でも開始」という報道が流れたことはありましたが、レコード会社からの正式発表は初めてとなります。ここは、開始時期に関する報道がことごとく外れてきて「飛ばし記事」と揶揄された日経新聞の記事より引用しましょうか(苦笑)。

エイベックス、アップルの国内ネット配信に楽曲提供(日経新聞)

 エイベックス・グループ・ホールディングスは14日、米アップルコンピュータが8月に国内で開始する予定のインターネットによる有料音楽配信サービスに楽曲を提供することで最終合意に達したと発表した。国内主要レコード会社でアップルへの楽曲提供で合意したのは初めて。世界最大手の音楽配信サービスが国内でスタートする環境が一段と整い、追随する動きも広がりそうだ。

 エイベックスはアップルの音楽配信サービス「iチューンズ・ミュージックストア」(iTMS)のサービス開始当初から楽曲を提供する。消費者への販売価格は150—200円程度になるとみられる。グループ所属歌手のシングルやアルバムの楽曲のほか、iTMS限定の楽曲の提供も予定している。

 エイベックスは自社運営の「@MUSIC」などの音楽配信サービスを通じて、これまで約3500曲を1曲210円で提供してきた。iTMSにも、これを上回る規模で楽曲を提供するとみられる。

 iTMSにはコロムビアミュージックエンタテインメントなども楽曲を提供する見通し。

 昨年、エイベックスにおいて日本レコード協会会長であった当時の社長依田氏(音楽ネット配信慎重(否定)派)が、ネット配信に積極的な松浦氏(現社長)に変わったことは、いつの日か語られる大きなターニングポイントになるのかもしれません。
参考:企業としては当たり前の…(2004/09/17)

 CD自体の売り上げが縮小傾向にある中、ネットによる音楽配信は順調に拡大しており、デファクトスタンダードとなったiTunes Music Store(以下iTMS)においては、もうすぐ全世界で5億曲のダウンロードがなされようとしています。

 CDという媒体がすぐになくなるとは思いませんが、手軽に気に入った曲を買うことができるというシステムや、コンピュータで音楽を管理し聴くというスタイルが出来上がりつつある現在、音楽のダウンロード販売移行は既定路線でしょう。

 開始するにあたり注目していかなければならないのが、まず価格。アメリカでは0.99$という価格設定も成功の大きな要因でした。一度データを作成してサーバに置いてしまえば、レコード会社側の負担がかからない楽曲販売の単価という観点から考えると、210円(エイベックスの自社配信サイトにおける価格)ではユーザの納得が得られないでしょう。100円は無理でも120円、最低限譲歩しても150円かな。ここでの舵取りを間違えると、大きな禍根を残すことになります。
#AppleはiPodの利益を活かしてiTMSの曲単価を安くできることがポイント

 そして、配信する曲の品揃え。私が思うに、かなり古い世代の曲も用意することが重要です。CDショップでは廃盤となってしまって手に入らない過去の名曲が、常に入手できるということはダウンロード販売の大きな強みとなります。また、こういった曲こそ売れてほしいですしね。
#苦しくなるとベスト盤でセコく稼ぐというレコード会社の姿勢も正しましょう(笑)

 今回の突然の発表には様々な疑問もあります。特に、なぜわざわざ、アイチューンズ(株)という別会社をApple本社直轄という形で日本にだけ用意したのか

 悪い予想をすれば、開始にあたりユーザが望んでいたサービスと落差があった場合の緩衝剤的存在(悲観的?)。肯定的にとらえれば、アメリカのApple本社直轄とすることで、日本の守旧派に対する強気な態度を示すため。もしくは、音楽専用のAppleストア展開の布石。つまり、クレジットカードでしか買えないiTMSをもっと若年層に広げるために、iPodとセットでプリペイドカードや店頭ダウンロードなどの新しい販促を考えているとか…。渋谷にできるAppleストアだと、こういう雰囲気の方が似合っているように思えるんですが。

 間違いなく、今回の発表は日本における音楽ダウンロード販売の夜明けを示すものです。同時に、過去のしがらみや既得権益をどれだけ断ち切った革命ができるかという闘いの序章でもあります。

 ユーザは大きく声を上げていってほしいですね。

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Comments

日本で始まれば、もう買いまくりますよ>昔の曲を(爆)
携帯電話で着メロが有料でもこんなに普及している事実があるんだし、日本のレコード会社も、もっともっと考え方を改めて欲しいものです。
絶対に損にはならないと思うんですけどねぇ。

Posted by: ★TAK | 2005.07.16 at 03:23 AM

1曲ずつ購入できるのは魅力。
しかも 幅広いジャンルで提供されたら
みんな飛びつくでしょうね。
1曲あたりの単価・・・
CDアルバムの1曲あたりの単価を基本にすると・・・
やはり150~200円なのでしょうね。

Posted by: 冬薔薇 | 2005.07.16 at 09:38 AM

>★TAK様
在庫を抱えなくて済むのに、昔の曲も販売できるというのはやっぱりメリットが大きいはずなんですよねぇ…。iTunesに任せた方が、レコード会社としても運用は楽だと思うんです。いい曲については、ユーザ側から"パーティシャッフル"という形で薦めてくれると思いますし。

>冬薔薇様
CDなどに較べれば、販売のコストは違うと思うんですよね。モノがあるわけではないのですから、ユーザとしてはより安くないと納得できないと思います。ただ、クレジットカード会社への手数料はバカにならないとは聞いていますが。
#そこはAppleが負う部分ですけれども

Posted by: Solid Inspiration | 2005.07.16 at 10:12 AM

トラックバックありがとうございます。
私もiTMSが始まれば、今は入手できないような昔の曲などを
ついつい買っちゃいそうです。
アップルストア渋谷とセットでiTMSが始まれば嬉しいですね。

Posted by: あらびー | 2005.07.16 at 10:37 AM

「販売コスト」と「手数料」か・・・
そうすると 150円に線を引きたいですよね!
通信カラオケだって1曲100円が相場ですものね・・・勿論 1曲ごとに代金を払うなんて少なくなったけど・・・

100円120円でも確かに利益はでそうですね!

Posted by: 冬薔薇 | 2005.07.16 at 11:39 AM

>あらびー様
あらびー様の記事にはいつもその深い洞察に感心させられます。それにしても、今回のエイベックスの発表は日本のアップルもひょっとして想定外だったのではないのでしょうか。Appleは自社発表前の提携会社のリリースには神経質ですからね…。
#株価対策?それとも、他社への圧力?

いずれにせよ、賽は投げられましたね。

>冬薔薇様
そもそも着うたに300円前後という値付けを許していること自体がおかしいんですよね。にもかかわらずダウンロード数は半年で1000万を超えました。携帯ユーザの感覚が私には少し分からないです。
私としては、これをきっかけに書籍やCDの再販制度も廃止してほしいのですが…。オンライン販売のおかげでこれだけ流通が充実してきたのですから。

Posted by: Solid Inspiration | 2005.07.16 at 05:19 PM

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