iSightを買いました(2)
iSightが発売されてからもうすぐ丸2年が経過しようとしています。その間、実はiSightに対してある疑問が常にありました。
ご存知の通り、iSightはアップル純正のビデオチャットソフトであるiChatAVのために開発されたコンパクトなビデオカメラですが
最初のiChatAVが動画に関してはH.263という圧縮コーデックを用いていたのと、当時のiMovie2ではFireWireで接続しても動画キャプチャができなかったこともあり、
と考えている方も多かったと思います。DVカメラを使用した場合はG3プロセッサ搭載機ではビデオチャットができませんが、iSightならばG3プロセッサ600MHz以上から可能となることも、iSight側でエンコードしてくれているから低い能力のプロセッサマシンでもいけるのだと思われていたのでしょう。
OSX 10.4(Tiger)に搭載されたQuickTime7(Pro)からはQuickTime単体でFireWireに接続されたビデオカメラのキャプチャが可能となりました。そこで、それを用いて録画の環境設定で"装置ネイティブ"のフォーマットでiSightの動画をキャプチャしてみると、
YUV422コーデックとなっている
見慣れないコーデックですが、どうもこれは圧縮がかかっていないコーデックのようです。何しろこの形式で録画すると、
驚くなかれモノラル音声込みで1分で約1GBにもなります(笑)! ファイルサイズが大きいとされるDVカメラの動画・音声でも1分で約210MB(高画質な映画のDVDなら1分で約60MB)ですから、本当にカメラからの"素"の情報が来ているのでしょうね。そのため、逆に圧縮しやすいのかもしれません。
さて、QuickTime7で録画した動画の写真を比較対象として並べます。クリックすると拡大します。
iSightネイティブの動画(640×480_30fps)
H.264でリアルタイムに取り込んだ動画(320×240_30fps)
手前側にあるベンチの木目や左奥にある樹木の葉など細かいところの描写は上の方がちゃんと残っています。iSightはこれだけの情報量を拾ってきています。
ただし、下の圧縮された動画(サイズは縦横とも半分なので面積では4分の1ですね)のサイズはなんと上の
1分録画しても約2MB程度です。それを考えると下の動画の優秀さには感心します。しかもこれ、リアルタイムに圧縮しているんですからね。さすがH.264。
ただし、やっぱりCPUパワーは必要なようで、30fpsで録画しようと思うのであればCPUの省電力設定は最高にしておく必要があります。
#ちなみにG4 1.5GHz
iSightとQuickTime7(Pro)の組み合わせでの提案例の一つとして、以前、Appleのサイトにはビデオメールが載っていました。
QuickTime7はまだWindows用がリリースされていませんが、10秒メッセージでも400KB程度ですから結構役に立ちそうです。
手軽なコミュニケーションツールとしていかがですか?
なお、iSightで録画したH.264の動画はこちらです。
#ネイティブの動画はサイズの都合上ムリ(笑)!
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Comments
今時のデジカメの画像は3MBや4MBは当たり前の時代ですから、この1分で2MBというムービーは画質ともども満足出来ますね。
ムービーメールというものが身近になってきているのかもしれません。
携帯電話の動画などの3GPPを用いての、ムービー作製なども、今の時代の新しい楽しみ方の一つとしてやってみたい物の一つですね^^
Posted by: ★TAK | 2005.06.06 09:37 PM
>★TAK様
かなり衝撃的なニュースのせいで、なかなかコメントが出ないのですが(苦笑)、iChatに限らないところで、iSightの使い方はあると思うんです。本体サイズを考えると、これはよくできています。ダイレクトにPowerBookに録画することで少しエントリーにアクセントをつけたいと思っています。
それにしても…(涙)。
Posted by: Solid Inspiration | 2005.06.07 02:29 PM