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2005.05.30

(続)鎌倉より帰還

 昨日は走り書き程度で終わらせてしまったのですが、今回は鎌倉で貴重な体験をさせていただきました。

 そもそも母方の祖母がお茶とお謡いをやっていたので、私の実家は小さな頃から年に最低一度はお茶をたてる家だったんです。私はお茶の作法などいまだにダメですが(苦笑)、母は数年前にお茶の免状もとりました。

 そういえばつきあいだしてしばらく経って、結婚前の奥さんを初めて私の両親に紹介した時も母はお茶をたてましたっけ…。奥さん、相当緊張していたはずですが、お茶をいただき終わった後、思わず満面の笑みで"ごちそうさまでしたっ!美味しかったです!"と挨拶をしでかして…。一瞬、私は血の気が引きかけましたが、その素直さやひたむきさが母には相当嬉しかったようで大笑い。いいお嬢さんを連れてきたと喜んでいたのでした。

 昨日、とある北鎌倉の名刹で行なわれたお茶会もそんな母が招いてくれたものです。薄茶(いわゆる我々が知っている茶道の抹茶)は慌ただしかったので、母が構えていたほどのこともなくさっさと終わってしまったのですが、面白かったのはお香。
#でも、正客って言うのはホントに大変ですね…

 今回は"草木香"といって、まわってきた五つの香炉を、その中で何番目と何番目が同じお香だったのかを当てるというもの。答えの書き方も風流で、たとえば1番目と4番目が同じお香だと思ったのであれば"つたかつら"(←1番目と4番目が同じひらがなの「つ」なのがポイント)といった要領で草花の名前を短冊に筆で書くのです。

 これが難しい(笑)!20人以上いましたが、正解者はたった一人。私も残念ながら外れてしまいました。

 その後には煎茶をいただきました。茶道ほど厳しい礼儀作法で行なわれる訳ではないのですが、こちらにもちゃんと形式があるんです。最初に出たお菓子は食べずに眺めておき、その後に出てきた小さな茶器でぬるめの煎茶をいただいてからいただきます。そして、その後に同じ器でもう一度煎茶をいただいて終わります。
※中国の飲茶に似た雰囲気です

 この煎茶のお師匠の茶器などのセンスがすごく良く、居並ぶ人たちを感心させていました。

 鎌倉まで、私たちの住んでいるところからは電車で1時間半ほどにすぎませんが、本当に都心とは別世界。着物で歩くことが別段特別ではないあたりさすが800年の歴史を誇る古都です。

 優雅なひとときを味わわせていただきました。

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Comments

お謡い・・・謡曲ですよね。
おばあさまは 何流でしたか?
観世かな?

亡父は 大学で「喜多流」をならって
謡曲部で活躍していました。
結婚式でも謡いを頼まれて。
(後半は カラオケでしたが)
観世流よりは ちょっと男性的な
謡いかなー

Posted by: 冬薔薇 | 2005.05.30 09:17 AM

 祖母は観世流でした。

 昔、祖母が舞台で謡うという日に小学生だった私が熱を出して母ともども行けなかったんです。

 その後、祖母が亡くなってしまったため、母はそのことをずっと残念がっていました。

 お父様もなさっていたのですか。ご立派ですね。

Posted by: Solid Inspiration | 2005.05.30 10:19 AM

私もお茶会に行きたくなりました~!
今お茶を点てろと言われても無理なので末客で。正客ともなると、かなり精通した方でないと回っていかないでしょうね。
いやぁ、懐かしい!
私もお金で買ったお免状、持ってます^^

Posted by: コングBA | 2005.05.30 04:50 PM

>コングBA様
 すごい!お免状もっていらっしゃるんですね!

 ブログをやっていると、いろいろな方の才能が垣間見れて楽しいです。

 お茶の席って雰囲気が好きです。正座はつらいですが、あれって緊張しているようで実はすごくリラックスできる場だと思うんですよね。
瞑想に通じるような…。

 奥さんはもう鎌倉にハマっています(笑)。

Posted by: Solid Inspiration | 2005.05.31 11:01 AM

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