QuickTime Broadcaster
以前から、MacでもLAN経由でTVが観たいというのは何度か書いてきました。
理想を言えば、単体でそれを実現してくれる小型のハードウェアやYahoo!BB無線TVパックのようなサービスがMacでも利用できればいいのですが、現状ではそういった手だてがありません。
そこで考えたいのがMacをもう一台使用して、Quicktimeストリーミングが行なえないかということです。
実は1台に対してストリーミングをするだけならば、割と簡単にできるのです。流すための映像はFireWire経由である必要があるため、TVを流してみたいというのであればI-O DATAのGV-1394TV/M2 のような製品が必要です。
※その場合は木下 幹司様の記事を参照してください
今回、ストリーミングの練習としてDVカメラを使用して設定してみました。
正直言って、あっさりとできてしまうので驚くと思います。
- QuickTime Broadcasterのダウンロード
- まず、こちらのアップルのサイトよりQuickTime Broadcasterをダウンロードしてください(無料)。
これは一体何のソフトかと言うと、動画や音声をリアルタイムでエンコードできるソフトです。1台相手ならばネットワークに流せますが、複数台に配信する場合はQuickTime Streaming Serverにデータを渡してやり、そこから配信する必要があります。 - QuickTime Broadcasterの起動
- DVカメラをFireWireポートに接続し、電源を入れたらQuickTime Broadcasterを起動します。すると起動した画面にもう、DVカメラの映像が見えているはずです。
画面下の"詳細を表示"ボタンをクリックすると詳細設定画面が表示されます。 - オーディオ設定
- 入力源を"DVオーディオ 最初の2チャンネル"に変更すること。MPEG4オーディオでいいのではないでしょうか。
- ビデオ設定
- これは試行錯誤が必要なようです。コーデックはいくつか試してみましたが、現状ではMPEG4がストリーミングには適しているように思えます。次期QuickTimeのH.264だったらかなりのクオリティにはなるかもしれませんね。LANで流すのであればデータレートは800kb〜1500kbくらいまで上げてもいけそうです。ただし、この辺はマシンスペックやネットワーク環境に左右されます。
- ネットワーク設定
- ここがキモです。最初、思いっきりつまずきました…。転送は"手動ユニキャスト"、アドレスは「ストリーミングを見る側のIPアドレス」を指定するんです。これにハマりました(苦笑)。動画を再生する側のIPアドレスを控えておき、設定してください。
- ストリーミングファイルの書き出し
- 設定が終わったら、"ファイル"メニューの"書き出し"より"SDP"にて書き出しを行なってください。書き出しを行なったら、"ブロードキャスト"ボタンを押し、ストリーミングを始めます。先ほど書き出したsdpファイルをストリーミングを観るマシンにコピーし、ダブルクリックすれば再生されます。
私の環境では、QuickTime Broadcasterを動かすマシンとしてPowerBookG4(DVI)800MHZを使用しました。このマシンで、CPU占有率がギリギリ100%を切るといったところです。
※設定にもよりますが…
実際の試聴にはエンコードやネットワークの関係でタイムラグが生じます。私の環境では4秒ほど遅れました。
Mac miniをサーバー用途で買われる方も多いようです。こういった使い方もぜひ試していただきたいと思います。
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