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2004.07.25

iPod mini 報道をちょこっと斬る

 iPod miniが昨日発売されました。私はと言うと、ウェディングドレス選びで駆けずり回っていたため(涙)、夜の帰宅後にニュースで知りましたが銀座のアップルストアに1500人もの行列ができていたんですね!

 私自身、iPodユーザーですが、iPod miniには魅力を感じます。もちろん、冷静に考えれば容量が足りないのは確かなんですが、それを越えてほしいなぁと思わせる何かがあるんでしょうね。現物を見たら心が揺れてしまうかも(笑)。

 実は発売前日の金曜日、顧客との打ち合わせを終えた帰り道にふとすれ違った女性に目がとまりました。きれいなモデルのような方だったんですが、なんとベルトから無造作にiPod miniのブルーをぶら下げて歩いていたんです!

 先行して行なわれた発売プレスイベントの参加者なのかもしれませんね。出席者には全員配られたということでしたし、ファッション関係者もかなり呼ばれていたそうですから。
#ひょっとしたら参加者の誰かが貢いだ!?

 ファッションアクセサリとしてのイメージ作りを展開していますが、一端を垣間みた気がしました。
  iPod mini シルバー
  iPod mini ゴールド
  iPod mini ブルー
  iPod mini ピンク
  iPod mini グリーン

 さて、今回取り上げたいのはiPod miniをめぐる各社の報道。

朝日新聞
 "行列ができる程の人気商品が発売された"というシンプルな報道。最後の一節は、まぁ嘘ではないですけれどちょっとイヤ…(笑)

IT(情報技術)関連の新製品上陸としては、01年の米マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズXP」日本語版の発売時以来の熱気、という。

毎日新聞
 気になったのは、下記の一節。

既に数万台の予約があるといい、ソニーや東芝などとデジタル携帯音楽プレーヤーの激しいシェア争いを展開する。
 これって、「後発のソニーや東芝などのデジタル携帯音楽プレーヤーに格の違いを見せつけた」というのが正しい気がします。国内メーカーはまだ"激しい"シェア争いを演じられる程の土俵に立てていないのが実情ですから…。

読売新聞
 毎日新聞に較べれば、まだ読売新聞の書き方のほうが正しいですよね。

日本の携帯音楽プレーヤー市場では、MD(ミニディスク)プレーヤーが主流だが、HD搭載型の「アイポッド・ミニ」が市場の潮流を変える可能性もある。ソニーや東芝など国内勢もHD搭載型の品ぞろえ強化で対抗する構えだ。

産經新聞
 メーカーの取り上げ方としてはこっちのほうが、公平かな?

携帯デジタルプレーヤーは、ソニーや東芝などの日本メーカーのほか、アイリバーやサムスン電子などの韓国勢も発売中。アップルより小型のタイプも出ており、競争が激しくなりそうだ。
 最後の"アップルより小型のタイプも出ており、競争が激しくなりそうだ。"という部分は疑問ですよね。小型のもので勝負すれば競合できるかと言えば、違いますから。

 上記一般4紙を読んでみると、記者のiPod miniの評価・捉え方がカタログスペックや見た目で終わってしまいがちであることが分かります。朝日新聞だけが

iPodミニ(2万8140円)は名刺とほぼ同じ大きさで重さも103グラム。同種の携帯型プレーヤーとしては「世界最小」という。内蔵する小型ハードディスク駆動装置(HDD)に、パソコンを使って約1000曲を録音でき、簡単に持ち歩いて音楽を楽しめる。すっきりとしたデザインや親指だけで扱える操作のしやすさも人気だ。
 と操作性について言及していましたね。記事としても一番まともでした。

 違和感を感じるのは、朝日新聞以外の他紙が全て、"競合他社として国内メーカー(ソニー・東芝)の名前を出している"こと。シェア争いという視点で公平に書くのであれば産經新聞のように韓国勢のメーカーも名前が出てくるべきなんです。国内メーカの宣伝をしてるんじゃん!と思ったのは私だけ(苦笑)?

 日経新聞はというと記事が2本あります。
日本経済新聞1

東京・銀座の直営店では発売から6時間で用意した約1500台を完売した。AV(音響・映像)・娯楽機器の新製品発売時としては2000年のソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション2」以来の熱気といい、ヒット商品不足に悩む国内の電機メーカーにとってはショックとなりそうだ。
 これ、記事としては一番強力でした(笑)。国内メーカにガツンと目を覚まさせてください。

日本経済新聞2

米アップルコンピュータの携帯音楽プレーヤー「iPod mini」が24日、全国で一斉に発売された。東京・銀座の直営店「アップルストア銀座」では午前10時の開店までに、前日からの徹夜組を含め約1500人が約400メートルの行列を作るなど、人気の高さを示した。同ストアでは約1300台を用意したが、同日午後には売り切れる見通しだ。
 こっちは、販売状況の報道といった感じです。

 IT情報系のサイトについても、一般紙とあまり差のない報道が多かったようです。
RBB TODAY
ASCII24

 そんな中、唯一ITらしい質問をしたのはここ。
AV Watch

 前刀バイスプレジデントは「iTunes music storeのサービスが日本で開始されていないことで、iPodの売れ行きへの影響を懸念する声もあるが、iPodの売れ行きにはまったく影響がないと考えている。まずは、iTunesを使っていただき、その使いやすさを体験していただくこと、音楽を新たな形で楽しむという体験をしていただきたい」と話す。

 iTunes music storeの日本でのサービス開始時期については、「iTunes music storeというさらに新たな世界を体験していただくことになるだろうが、サービス開始時期などについては言及できない。しかし、iPod miniと、iTunesによって実現される世界だけでも十分楽しんでいただけるはず」とし、明言を避けた。

 ここ、大事な質問ですね!iTunes music storeだけがiTunesにおいて日本で唯一埋まっていないパズルのピースなんですから。今回のiPod miniのヒットが呼び水になってこの問題にもっと関心が広がればと願っています。
#この部分のコメントをとってくるのが記者だろ!と他のサイトには言いたいけど…

 総じて、まだまだ日本のマスコミにおけるiPodというのが"音楽プレーヤ"というハードでしかないことがよく分かります。そんなんじゃ、この分野でヒットはきっと生まれないですよね…。

関連:iPodに携わったビジョナリスト

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